「磐梯熱海」の由来
今よりさかのぼること、800年以上前の鎌倉時代、この地を治めていた領主の伊東祐長(すけなが)が、温泉の出るこの場所を、自分のふるさと、伊豆国(いずのくに)の熱海を偲んで名付けたと言われています。
熱海町にはほかに「上伊豆島(かみいずしま)」や「下伊豆島(しもいずしま)」といった地名もあります。
萩姫伝説
さかのぼること南北朝の時代、京都の公家、万里小路藤房(までのこうじふじふさ)の一人娘である「萩姫」は病の床に伏していました。侍女の雪枝(ゆきえ)はこれを嘆き悲しみ、姫の治癒を願い比叡山に篭りました。
いよいよ満願成就の日、雪枝の前に不動明王があらわれ、「東北の方へ、数えて五百本目の川岸に霊泉がある。そこにつかれば病が治る」と告げて去っていきました。このお告げを信じ、萩姫は雪枝と二人、病をおして京都を旅発ちました。幾多の困難の末、ついに二人は500本目の川に辿りつき、側に湧き出る温泉を見つけたのです。萩姫がその温泉につかると、たちまちのうちに病から回復し、元の美しい萩姫に戻ったのです……。
その温泉こそが、磐梯熱海の温泉です。それ以降、いまなお、磐梯熱海温泉は「美人の湯」として、多くの人たちに慕われています。温泉街を流れる川が「五百川」と呼ばれるのも、この伝説にちなんでいるからなんです。
磐梯熱海温泉の「美肌の湯」
とろとろの秘密
実は、お湯とお肌の古い角質が反応することで、あの独特な「とろとろ感」が生まれています。ちなみに、磐梯熱海温泉のpH(ペーハー)は9.1。この値は一般的な石鹸とほぼ同じなんです。お肌の汚れが落ちやすくなるから、お風呂を出た後には老廃物が洗い流されてお肌がスベスベになるんですよ。
身体に優しい温泉
磐梯熱海温泉の泉質はアルカリ性の単純泉。「単純泉」っていうのは、温泉に含まれる成分それぞれが一定の基準を超えていないってことなんです。つまり、成分が強すぎないって意味なんですよ。
磐梯熱海の温泉は身体にやさしくて刺激も少ないから、小さな子からお年寄りまで、みんなが安心して入浴できます。
温泉の成分
源泉名 | 郡山市営第1号泉、第4号泉、第7号泉 |
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湧出地 | 福島県郡山市熱海町熱海5丁目26番地(第1号泉、第4号泉) 福島県郡山市熱海町高玉字切払3番地(第7号泉) |
泉質 | アルカリ性単純泉 |
泉温 | 53.0℃ |
知覚的試験 | 無色・透明・無臭・無味 |
pH値 | 9.1 |
温泉1kg中の成分
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その他の微量成分
ミリグラム(mg)
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適応症(入浴により改善が期待できる疾患および症状)
(1)この温泉固有の適応症 | きりきず、やけど |
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(2)温泉の一般的適応症 | 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、打ち身、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え症、病後回復期、疲労回復、健康増進 |